この度、ILC東京校からお誘い頂きまして、僭越ながら、「プロの翻訳者から学ぶ!機械翻訳を上手に活用する英文翻訳講座@ILC東京校」を担当させて頂くことになりました。主旨としましては、日々英文を読解しなければならないビジネスパーソン、学生の方達を対象に、機械翻訳の活用方法をお教えするというものになっています。
近年、とどまることなく発展を続ける機械翻訳ですが、残念ながら、または翻訳者にとっては幸いなことに、経験豊かな人の翻訳者による翻訳を超える機械翻訳はまだ存在しません。
特に英語と日本語とでは、構文、文法、文化的背景が大きく異なり機械翻訳との相性が非常に悪く、翻訳者によるチェック(PE)工程を経ずに商品として世に出すにはまだまだ精度が足りません。
こういったことは、プロとして日々翻訳に従事する方々であれば広く認識されていますが、世間一般では、「人の翻訳者はもう必要ない」とか「機械翻訳で全て大丈夫だよね」などと、機械翻訳への信頼が過剰なまでに高まっています。これは、一見流暢な訳文をアウトプットする昨今の機械翻訳の特性に起因するものと考えられます。
確かに、かつての機械翻訳と比較して、現在の機械翻訳は格段に向上しました。また、機械翻訳を提供する企業も年々増えてきており、それぞれが独自の強みを主張しています。
しかし、オートパイロットがあるから、「人のパイロットは要らないよね」とはならないように、「機械翻訳があるから人の翻訳者は要らないよね」ともならないのです。最終的には人の目で見て判断するという工程が必須になります。飛行機を飛ばした経験がない人が、オートパイロットだけで飛行機を飛ばすことができないのと同じです。
とは言え、ビジネスや学業において、専門性の高い英文の読解が求められる場面は珍しくありません。かと言って全てのビジネスパーソンや学生が、英語を翻訳者並みに得意としているわけでもなく、全ての英文をプロの翻訳者に依頼することも費用の観点から現実的ではありません。
そこで本講座では、機械翻訳の潜在的なリスクを学び、機械翻訳と賢く付き合っていく方法についてお話させていただきます。従ってプロの翻訳者・通訳者、翻訳業界の方々は対象としておりません。この点については、悪しからずご了承ください。
詳細については、ILC東京校のページをご覧になってください。
皆様のご参加をお待ちしております。